畜産分野におけるプロバイオティクス

 畜産分野においてもプロバイオティクスはさまざまな目的で使用されていますが、これらはすべて「腸内細菌叢の改善・維持」によるもの、と考えることもできます。
 腸内細菌叢を良好な状態で維持できれば、家畜はおなかの中から健康な状態を維持することができ、その個体が持っている能力を最大限に発揮することができます。
しかし、実際の飼育現場では、飼育密度の問題、離乳、畜舎や農場間の移動、気温や湿度の変化、抗菌薬の使用など動物たちにさまざまなストレスがかかっており、その結果、腸内細菌叢が健康な状態を維持することが難しいことが分かっています。したがって、プロバイオティクスを利用して腸内細菌叢を良好に保つことが重要になってくるのです。(養豚情報2011年11月号より、一部抜粋)

 畜産分野でプロバイオティクスに期待される効果としては、腸内細菌叢が整っておなかの中から健康になることで
・安全・安心な畜産物の生産(食中毒原因菌など有害菌の増殖抑制)
・増体・乳量等の増加
・肉質・乳質の改善
・下痢症状の改善(腸管内の水分・電解質の吸収促進)
・ふん量・悪臭の低減
・免疫機能の維持
などがあげられます。(養牛の友 2009年8月号 一部抜粋)
 一言でプロバイオティクス、といっても、製品の分類(動物用医薬品・飼料添加物・
混合飼料など)や菌種はさまざまで、畜産向けにも多様な製品が販売されておりますので、よく特長を理解したうえでご活用いただけましたら幸いです。


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