ビオスリーの使用事例 養豚・養鶏編

 

養豚

プロバイオティクスの養豚での使用事例も多数報告されており、特に離乳期の子豚においては離乳自体のストレス、飼料や環境の変化によって下痢を生じやすいと言われています。(亀山ら、腸内細菌学雑誌 28 巻 4 号 2014)この時期の下痢は肺炎などのその他疾病の引き金にもなり得る可能性があるということ、その後の発育にも影響を及ぼすことからプロバイオティクスを用いて腸内環境を整え、できる限り腸管の健康維持 をしていくことが生産性を高めるために重要と考えられます。
母豚と子豚においてビオスリーを給与し、生産性の比較を行った事例があります。
母豚に関しては分娩舎に移動から分娩まで生菌入り混合飼料 ビオスリー PZを1日1頭あたり100g、分娩から離乳まで1日1頭あたり15gを給与しました。子豚については餌付けから離乳後1週間まで飼料中に1%、その後約60日齢まで飼料中に0.5%のビオスリーを添加して給与しました。母豚、子豚ともに三種活性生菌に加え、ペプチド亜鉛を配合したビオスリーPZ使用しました。
結果、離乳時および60日齢での子豚の体重はビオスリー給与区で有意に高くなり、ADG(1日増体量)においても60日齢および出荷時ともに有意に増加していました。また、出荷日齢は7.86日短縮され、その分の飼料コストの削減が見込まれる結果となりました。
(試験協力機関:豊浦獣医科クリニック)

養鶏

養鶏においてもブロイラー、レイヤーとも疾病の予防や生産性の向上を目的としてプロバイオティクスを使用することがあります。消費者による無薬飼育への関心の高まりや薬剤耐性(AMR)問題の観点からできる限り抗生物質の使用を控える動きもあり、その代替としてプロバイオティクスを使用しているケースもあります。

②-1)ブロイラー
鹿児島県内の民間養鶏場にて三種活性生菌を含む生菌入り混合飼料 アビチームをブロイラー(Cobb500 、雌)へ飼料中に0.02%添加し、49日齢まで飼養した際の体重増加(DG)と飼料要求率(FCR)について見てみました。結果、9、14、34、49日時点の体重はアビチーム給与区 で大きく、平均日増体重でもアビチーム給与区が対照区(添加なし)を有意に上回っていました。このことからブロイラーにおいて腸内環境が健康に維持 された結果、飼料効率があがり、生産性の向上につながったと考えられます。

(Takio Inatomi, Growth performance, gut mucosal immunity and carcass and intramuscular fat of broilers fed diets containing a combination of three probiotics, Science Postprint ISSN:2187-9834,2015より引用、図を改変)

②-2)レイヤー
民間養鶏場において18~56週齢のボリスブラウンを用い、三種活性生菌を含む生菌入り混合飼料給与 による生産性の比較を行った例をご紹介します。試験区にはアビチームを飼料中に0.02%添加し、対照区は無添加としました。結果、試験区において飼料要求率の改善が見られ、生存率についても対照区と比較し、維持することができていました。 また、ヘンハウス産卵率についても対照区に比べて高い値で推移していました。アビチーム の給与によって、腸内環境 が健康に維持された 結果、飼料効率が改善し、免疫機能を維持できることにより、生存率の維持、産卵率の向上につながったと考えられます。(社内データ)


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