【レポート】第12回 全国和牛能力共進会 鹿児島大会

2022年10月6日から10日の5日間にわたって、「第12回 全国和牛能力共進会 鹿児島大会」が開催されました。

第12回 全国和牛能力共進会 鹿児島大会について

「全国和牛能力共進会」は、「和牛のオリンピック」とも呼ばれ、5年に1度、全国の優秀な和牛を一堂に集めて、改良の成果やその優秀性を競う大会です。全国の和牛関係者にとって、この大会で優秀な成績を収めることは、和牛ブランド力の向上につながることから、最も重要な大会となっています。

審査は、種牛(雄牛・雌牛)の姿・形の体型の良さなど、改良の成果を月齢別に審査する「種牛の部」と、肉質を審査する「肉牛の部」があります。また、前回の第11回 宮城大会では、復興特別出品区として「高校の部」が開催されましたが、第12回 鹿児島大会からは、特別区として「高校及び農業大学校の部」として新設されました。本大会では種牛の部では248頭、肉牛の部では166頭、特別区では24頭の和牛が参加し、全国(41都道府県)からその関係者が集結しました。

本大会のイベントテーマは「和っ!と驚く美味さが 牛っ!と詰まった和牛の魅力を鹿児島から 和牛フェス2022」とし、種牛の部ではブランド牛食べ比べなどの一般参加者向けのイベントも開催され、大会中の来場者数は30万8千人に上りました。

当社によるブース出展について

東亜薬品工業(株)によるブース出展の様子

畜産業界に貢献する動物用医薬品、混合飼料メーカーとして、東亜薬品工業株式会社もブース出展により参加させて頂きました。コロナ禍や飼料の高騰など畜産業界にとっては厳しい状況が続く中、日頃の皆様への感謝を込め、ミニセミナーと抽選会を開催いたしました。出展期間中は800名を超える多数のお客様に抽選会にご参加頂き、大盛況となりました。また、日頃からビオスリーをご使用頂いている生産者の方々にも多くブースまで足を運んで頂き、その中でビオスリーの使用方法や各製品の違いなど多くのご質問やご意見を頂戴しました。コロナ禍ということで、普段なかなか対面でお会いすることのできない生産者や関係者の方々と情報交換できたことも非常に嬉しく思っております。

会場で充分にお話できなかったお客様におられたかと思います。そのような皆さまには、是非改めてご説明のお時間を頂戴したく存じますので、当社営業担当者にご連絡、もしくはお問い合わせ(本Webサイト上方または下方)いただきたく存じます。

東亜薬品工業ミニセミナーについて

東亜薬品工業(株)ミニセミナーの様子

今回の第12回全国和牛能力共進会の開催テーマは「和牛新時代地域かがやく和牛力」であり、「和牛新時代」に生かすことのできるヒントを提供できればという思いから、会期中の10月7日には鹿児島大学共同獣医学部 米重 隆一 先生、8日にはIMAI家畜病院 院長 今井 哲朗 先生を講師としてお招きし、ミニセミナーを開催いたしました。簡単ではございますが、以下ミニセミナーの概要と講師の紹介を記載させていただきます。

1.プロバイオティクス(生菌剤)の力-養牛における活用法-(講師: 米重 隆一 先生 鹿児島大学共同獣医学部)

プロバイオティクス(生菌剤)や腸内細菌の重要性、生菌入り混合飼料 ビオスリーエースの肥育牛への給与事例、抗生物質の使用低減に対するプロバイオティクス(生菌剤)の使用、そして、プロバイオティクス(生菌剤)の新しい可能性として脂肪酸濃度に与える影響など、養牛における活用法についてご講演頂きました。生菌入り混合飼料 ビオスリーエースの肥育牛への給与事例では善玉菌と言われるビフィズス菌の増加、悪玉菌と言われるクロストリジウム菌について減少が認められました。ビオスリーをはじめとするプロバイオティクス(生菌剤)は牛の健康維持に生産者の皆様にとって非常に使いやすいものであると考えられます。

<講師紹介>鹿児島大学共同獣医学部 米重 隆一 先生

鹿児島大学共同獣医学部 米重 隆一 先生

1980年に宮崎大学農学部獣医学科を卒業後、1986年に鹿児島大学大学院農学研究科獣医学専攻を修了。その後、川辺地区家畜診療所、北薩摩農業共済組合家畜診療所等、現場での診療業務を経て、2022年3月 鹿児島大学共同獣医学部付属大学病院へ特任専門員として着任され、幅広くご活躍されています。2022年9月 山口大学大学院共同獣医学研究科にて博士号を取得され、更なるご活躍が期待されます。

2.「農家も子牛も喜ぶ哺乳とは」 ちびちび哺乳のススメ(講師: 今井 哲朗 先生 IMAI家畜病院 院長)

子牛が実際にどのように哺乳しているのか、また、子牛の哺乳四原則である「吸着・吸啜(きゅうてつ)・嚥下・食道溝反射」について詳しくご講演いただきました。更に、母牛に行うようなノーマルな哺乳=ちびちび哺乳のメリットについてご紹介頂きました。ちびちび哺乳をすることで、唾液や消化酵素によってしっかりとミルクを消化することができ、下痢を防ぐこともできます。また、ちびちび哺乳は子牛本来の哺乳方法に近いことから誤嚥を防ぎ、満足感を上げることができ、しっかりと増体につなげることも可能であることから「農家も子牛も喜ぶ哺乳」であると考えます。

<講師紹介>IMAI家畜病院 院長 今井 哲朗 先生

IMAI家畜病院 院長 今井 哲朗 先生

1981年3月に北海道大学獣医学部獣医学科を卒業、同年4月よりオホーツク農業共済組合家畜診療所へ就職され、2008年まで家畜診療に従事。2009年4月 東亜薬品工業(株)へ入社し、2021年3月に同社を退職後、IMAI家畜病院を開業。「ちびちび哺乳」に関する講演会の実施や記事の執筆など現在も精力的にご活躍されています。

いずれも多くの方々にご参加頂き、大盛況となりました。セミナー受講者の皆様の日々の活動に役立つ情報となりましたら幸いです。
本セミナーの詳しい内容につきましては、お問い合せ(本Webサイト上方または下方)よりご連絡を頂けましたら、営業担当者よりご案内を差し上げますのでお気軽にお申し付けください。

また、本大会の各部門において栄えある受賞をされた生産者様の中には日頃よりビオスリーをご使用いただいている方もいらっしゃいました。本大会の結果に微力ながらお力添えすることができていましたら幸いです。日頃からお世話になっております皆様に今回の和牛全共への思いや受賞までの経緯、ビオスリーの使用方法などについてインタビューを実施させて頂きました。そちらについてはまた別途ご紹介させて頂きたいと思います。

それでは、また次回の「第13回全国和牛能力共進会」開催地である北海道で、皆様にお会いしたいと思います。

今後とも、当社および当社製品につきご愛顧賜りますよう、心よりお願い申し上げます。


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